1. りのの なぞなぞ
(ある日の夕方。リビングでくつろぐパパとりの。)
りの「ねえ、パパ~?」
パパ「ん? どうしたの、りの?」
りの「パパって、ほんとうにここにいるの?」
パパ「えっ?」(びっくりして辺りを見回す)「うーん…ソファに座ってるし、りのとお話ししてるし…いるんじゃない?」
りの「ほんとに?」(じーっとパパを見つめる)
パパ「いや、だって、こうして話してるし…え、なに? こわいこと言わないでよ。」
りの「ふふっ、ちがうのちがうの! もしパパがゆめの中にいたら、パパはここにいないってことにならない?」
パパ「あぁ~…そっか。夢だったら、ほんとは寝てるってことになるのか…?」
りの「そう! だからね、わたしたちが”ここ”にいるって思ってるのも、本当にそうなのかな~って、ちょっと考えてみるとおもしろいんだよ!」
パパ「うーん、なんか哲学っぽい話になってきたね。」
りの「ふぇ…てつがく?」
パパ「あ、えっとね、”なんでこうなってるのか?”を、ず~っと考える学問みたいなものかな?」
りの「ふぅん、じゃあ、りのは今パパに”てつがく”をおしえてるってこと?」
パパ「うん、たぶんそうだね。」
りの「やったぁ! じゃあ、もっとふしぎなお話してあげる!」
2. ひとのかおは ひとつじゃない?
りの「パパ、”多面体”って知ってる?」
パパ「うん、サイコロとか、いろんな面がある形のことだよね?」
りの「そう! でね、人も多面体みたいなものなんだよ!」
パパ「え、人がサイコロみたいってこと?」
りの「ちがうちがう! たとえばね、パパはおうちでは やさしいけど、おしごとでは しっかりした顔してるでしょ?」
パパ「うーん、まぁそうかも?」
りの「じゃあ、ほんとのパパは どっちなの?」
パパ「えっ?」(少し考える)「うーん…どっちもパパだけど…どっちが”本当”って聞かれると、分かんなくなってきたなぁ。」
りの「でしょ? それが”多面体”ってこと!」
パパ「どういうこと?」
りの「サイコロもね、見る場所によって、見える面がちがうでしょ?」
パパ「あっ! そうか、見る角度によって”1″の目が見えたり”6″の目が見えたりするんだよね?」
りの「そう! だから、人もね、いろんなところで いろんな顔を持ってるの。パパだけじゃなくて、ママも、おともだちも、みんなそう!」
パパ「うわぁ…なんか深い話になってきたなぁ。」
りの「ふふっ、りの先生のお話、すごいでしょ?」
パパ「すごいすごい!」(パチパチと手をたたく)
3. かこ と みらい は どこ?
パパ「ねえ、りの。さっき”過去とか未来”の話をするって言ってたよね? それってどういうこと?」
りの「うん! パパ、”過去”ってどこにあると思う?」
パパ「え? どこにもないよね? もう終わったことだし…」
りの「じゃあ、”未来”は?」
パパ「未来はまだ来てないから、やっぱりどこにもない?」
りの「でしょ? でもね、パパの頭の中には”思い出”があるし、”未来のことを考える”こともできるよね?」
パパ「うん、できるね。」
りの「じゃあ、過去と未来って、ほんとうはパパの”あたまのなか”にあるんじゃない?」
パパ「えっ!? …そっか、たしかに!」
りの「だからね、ほんとは”いま”しかないんだよ!」
パパ「えぇ!? なんか、めちゃくちゃ深い話になってる…。」
りの「ふふふ、むずかしい?」
パパ「うん、でも面白いよ!」
4. りの先生の まとめ!
りの「じゃあ、パパがちゃんとおぼえられるように、まとめてあげるね!」
りのの まとめ!
- パパが”ここ”にいるのは本当かわからない(もしかしたら夢かも!?)
- 人はいろんな顔を持ってる(多面体みたいに、見る場所で変わる!)
- 過去と未来はどこにもない(でも、あたまの中にはある!)
パパ「…なんか、世界の見え方が変わりそうな話ばっかりだね。」
りの「でしょ!? だからね、世界って”見えてるものだけ”じゃないんだよ。もしかしたら、ぜんぜんちがう形をしてるかもしれないの!」
パパ「うーん…りの先生の授業、めちゃくちゃ考えさせられるなぁ。」
りの「じゃあ、また明日もりの先生のお話、聞く?」
パパ「ぜひ聞きたいです! りの先生、よろしくお願いします!」
りの「ふふっ、よろしい!」
(おしまい。)
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